矯正治療

矯正治療

MRC(Myofunctional Research Co.)とはトレーナー装置というマウスピース型の矯正装置を使用しながら、一緒にロのまわりの筋肉トレーニング(筋トレ)をして子供たちの不正咬合(乱れた歯並び)を早期に治療するシステムです。
不正咬合の原因となる舌のクセ、ロ呼級などの悪習癖を治療することで、本来子供が持っている正しい歯並びを促します。
また、呼吸を改善することは歯並びだけでなく健康面においても大きなメリットがあります。

小児矯正MRCシステム

口腔機能の悪習癖も不正咬合の要因です

歯並びの成長を阻害する口腔機能の悪習癖には以下のようなものがあります。
先にご案内したように悪習癖を改善することも口腔筋機能訓練の目的です。

小児矯正MRCシステムの目的

MRCシステムは口腔周囲筋を鍛える口腔筋機能法です!
矯正をする前に、開咬や上顎前突、下顎前突などの不正について説明します。

小児矯正MRCシステム

MRCシステムでは、お子さんの「不揃いな歯並びの根本的な原因」から治療します。

歯や顎、顔の清浄な発育を促すために舌や唇、頬などを含めた口腔周囲筋の筋力を鍛えるトレーニングを主体に治療していきます。
子供のうちから口腔周囲筋を鍛えることは、きれいな歯並びに繋がります。

子供の歯並び大丈夫?

お父さん、お母さんが見る子供歯並び診断
お子さんの歯並びが気になる方は、是非自己判断をご活用ください。
診断前に鏡と水を入れたコップをご用意してください。

  • 舌のわきに歯型のようなへこみがある。
  • 普段の舌の位置は歯と歯の間から出ている。あるいは下の前歯を押している。
  • 唇を閉じて鼻だけでしばらく呼吸すると苦しい。
  • いつも唇を開けている(お口ポカン)
  • 唇を閉じると筋肉が緊張し、オトガイ(下顎の先)にしわが出来る。
  • 唇を閉じるとへの字になる。
  • 水を飲むとき、舌が歯と歯の間から出ている。
  • 水を飲むとき、前歯で舌を噛む。
  • 水を飲むとき、唇に力が入る。
  • さ行、た行を発音するとき、歯と歯の間から舌が出る(英会話のth)。
子供の歯並び診断結果

選択された番号ごとの検査結果です。
複数選択されているほど症状は重度になっている場合があります。

  • 1or2 低位舌(※1)
  • 4~6 口唇が弱い
  • 3 耳鼻咽喉に問題あり
  • 7~9 異常嚥下癖(※2)
  • 10 発音に問題あり

※1 低位舌:安静時の舌の位置が正常な場所と比較すると上下的に低位に定着している舌の状態
※2 異常嚥下癖:正しい飲み込みが出来ない、もしくは飲み込みに何らかの異常がある

将来的な歯並び予測を含めてわかりやすく説明しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、診断は指しゃぶりをしていると上手くできないかもしれません。
乳幼児の指しゃぶりは発達の一環ですが、小中学生の指しゃぶりは悪癖です。
このような悪癖がある場合もご相談ください。

小さなうちから始める歯並び

キレイ小児矯正MRCシステム

小児矯正MRCシステムは6歳くらいの早い時期から始める
歯を抜かない、固定式装置の矯正装置も必要ない
筋機能訓練を主体とした子供のうちから始める歯並び矯正です。

一般的な矯正治療のイメージは。
固定式の矯正装置を使ってワイヤーの張力で歯を動かす
抜歯が必要になる
などではないでしょうか?
このようなイメージから矯正治療の開始が遅れ、本当なら固定式装置なしでも簡単に改善できる歯並びなのに、難しい症状になってしまうことがあります。
またお母様の中には、ご自身が昔矯正をした経験があり、治療に対する負の思い出をお持ちの方もおられるかもしれません。

昔、矯正治療をされたお母さんからよく聞かれる言葉は

「自分の子供にはやらせたくない」その理由は

  • 固定式装置が不自由だった
  • 自分の歯(永久歯)が抜かれた
  • 矯正中の痛みで苦労した
  • 矯正治療後、保定装置を使わなかったので後戻りしてしまった
  • 矯正用のゴムで苦労した

そのため、子供に苦労させたくないと、不揃いな歯並びを放置しまう方もおられるようです。
しかし、矯正治療の開始が遅れると、”固定式の矯正装置の仕様”や”抜歯による治療!が必要になってしまいます。
確かに歯並びは改善されるかもしれまでんが、後戻りしたり、体調を崩す原因にもなるのです。

そこでおススメしたいのがMRCシステムによる小児矯正です。

MRCシステム

口腔筋機能を育て、歯や顎を正しい成長に導く矯正器具

MRCシステムは、乳歯から永久歯へのスムーズな生え変わりと適切な成長を目的に開発された治療器具で、次のような機能をもちます。

  • 口腔悪習癖の改善
  • 口腔筋機能の訓練
  • 歯並びの改善
  • 顎位置の正常化

シンプルな構造でありながら、口腔周囲筋や舌筋の筋機能訓練など、効果的な口腔筋機能療法(MFT)ができ、世界中の子供たちの歯並びや噛み合わせを形成する器具として使われています。

シリコン製の軟質タイプと、ポリウレタン製の硬質タイプがあり、お口の状態に応じて軟質タイプ~硬質タイプへと移行しながら歯並びを育てています。

  • 前歯を整列させます
  • 舌を積極的に訓練します
  • 舌突き出しを止めます
  • オトガイ筋の活性を抑えます
  • 良好な咬合を促します
  • 顎関節を脱力させます

それぞれの症状に合わせた装置も多数あります。
また、症状の改善によりトレーナーの交換が必要になる場合があります。

当院の口腔機能トレーニング

子供の歯並びを正しく育てる口腔筋機能療法

問診から口腔筋機能トレーニングまでの治療手順をご案内します。

1.問診

保護者の方とお子さんと歯並びの話をします。

2.検査

お口の清掃をしながら、正しく機能していない口腔周囲筋を調べます。

3.説明

検査結果をお伝えし、改善方法を判断し、これからの治療計画をご説明します。
また、治療費に関するお話などもここでいたします。

4.治療

食べ方や飲み込み方、呼吸の仕方、発音方法のトレーニングを通じて、無意識のうちに舌や唇が正しい位置であるようにしています。
通院は基本1ヵ月に2回程度、状態により1ヵ月に1回の通院になり、約30~40分の程のトレーニングをします。
治療期間は個人差がありますが、早い例ですと約3ヵ月くらいで改善がみられてきます。

当院では、お子さんのむし歯や歯肉炎などの予防と共に、口腔周囲筋機能療法(MFT)をアクティビティ(体操)として、それぞれのお子さんに合わせて専用ファイルを作成し、行っています。

アクティビティの流れとして

  • 舌のトレーニング
  • 嚥下(飲み込み)のトレーニング
  • 口唇のトレーニング
  • 呼吸のトレーニング
  • 鼻をひらくトレーニング

などを行っております。

1.開咬

口を閉じても前歯に隙間が出来て咬み合わない状態。
食べ物を噛み切るのが困難な方もいます。

2.上顎前突

上の歯が極端に前方に出た状態。
いわゆる出っ歯。

3.下顎前突

下の前歯が極端に前方に出た状態。
いわゆる反対咬合、受け口。
横顔がしゃくれたように見えてしまう。

4.叢生(そうせい)

歯が重なり合って凸凹した状態の不正咬合。
いわゆる八重歯、乱ぐい歯。
歯みがきが上手く出来ず、虫歯や歯周病になることも。

これらの不正咬合は生まれつきでしょうか?

最近の研究では、その多くが小児期の口周り筋肉の弱さ、バランスの悪さ、舌の位置が不適切、舌の悪習癖などが要因となって不正咬合は起こりやすいことが分かってきました。
しかし、このような原因は口腔筋機能訓練を小さなうちから始めれば予防が可能です。
具体的な目的は、普段の舌は上顎についていて、唇は楽に閉じていることが出来、正しい嚥下(飲み込み運動)、発音、発生が出来るようにしてあげることです。

口呼吸

不正咬合と顔面成長を悪化させる可能性が大いにあります。
病原菌がのどの粘膜から直接取り込まれてしまうため、健康のためにも良いことではありません。

舌癖

普段何もしていない時に、舌が常に歯に触れていたり、押し付けている場合はこの癖に相当します。
舌先は上の前歯の付け根の少し手前あたりに当たっている状態が正しい位置です。
たとえ小さな力でも舌の圧力によって歯並びは崩れてしまいます。

逆嚥下(舌突出嚥下)

授乳中心の赤ちゃんは吸引型の飲み込み(乳児型嚥下)です。
歯が生えてきて噛む食事が出来るようになると、噛んだものを口の中で集めて飲み込む(成熟型嚥下)ようになります。
しかし子供の中には乳児型嚥下から成熟型嚥下にスムーズに移行できない子もいます。
逆嚥下は乳児型嚥下に似ています。
頬や唇に部分的な強い力が加わるため、歯並びの崩れにつながります。

4人に3人の子供たちに不正咬合

4人に3人の子供たちに歯列不正と顎の発育の問題があります。
なぜそんなにたくさんの子供たちが歯列不正を抱えているのでしょうか?
歯列不正の原因は、口呼吸や異常嚥下等による口の周りの筋肉の間違った使い方です。
必ずしも遺伝とは限りません。

初回時の治療

口腔筋機能トレーナーをお渡しし、ご家庭での使用方法を説明します。
またご家庭で行っていただくトレーニングの内容も専用ファイルに添付してお渡しします。
ご家庭での装着期間は、日中1時間程度と夜間の睡眠中になります。

口腔筋機能トレーナー

ご自宅での装着をおろそかにすると、口腔筋機能が鍛えられないため、歯並びもきれいに整えることが出来ません。
口腔筋機能療法(MFT)は、お父さん、お母さん方の協力が重要な要素です。

治療費の目安は440,000円〜(税込)

お子さんの症状により、MRCシステムからスタートしていただく場合と
歯並びや悪習癖の症状により3D矯正(ワイヤーを使用する)からスタートしていただく場合があります。
その場合もしっかりと相談させていただき、アクティビティ(筋機能訓練)も含めトータルサポートしていきます。
詳しくはスタッフにお気軽にご相談ください。

矯正治療の流れ

初診・相談

歯並びや噛み合わせなど、気になっていることをお伺いいたします。
保険診療内でのお口の中の状態を確認させていただき、大まかな説明をします。

精密検査

レントゲン撮影、口腔内写真、模型採取、悪習癖など矯正治療に必要な情報を収集させていただきます。

診断・治療計画の決定

検査によって得られた情報資料をもとに、今現在の状態、期間と方法についてさらに詳しく説明いたします。
十分にご検討ください。

4~9歳

  • 早期治療
  • 経過観察
  • 精密検査
  • 本格治療
  • 保定・観察
  • 終了

12歳~(目安)

  • 本格治療
  • 保定・観察
  • 終了

矯正治療には月1回矯正管理料3,000円がかかります。
矯正を始める年齢や症状の状態により、MRCトレーナー治療か3Dワイヤー矯正治療かを選択します。

矯正治療をスタートする時点でアクティビティノート(1,500円)の作成が必要です。
※お子さんの経過を記入するノートです。

アクティビティはGroup1-1~Group3-3までのステップがあります。
ステップアップするにあたり500円の料金がかかります。

MRCトレーナースタートの場合、トレーナーは3段階まであります。
1段階ずつステップします。

  • 初回 トレーナー1個 150,000円
  • 初回から4~6ヵ月で次のステップ装置へ 30,000円
  • トレーナーステップごとに 30,000円
  • 破損・紛失の場合 30,000円

3D装置の場合

  • 片側の場合 79,000円
  • 全顎の場合 158,000円
  • 3D装置のステップ 30,000円~40,000円

3D装置からMRC装置への移行

  • 片顎からMRCへ 60,000円
  • 全顎からMRCへ 30,000円

上記記載の金額は一例です。

個々人の症状により金額の前後、期間の前後があります。
MRCトレーナー矯正システムは全国平均ではおよそ50万円スタートです。
当医院ではなるべく金額のご負担を少なくするために金額の設定を細かくしています。